モバイル計測パートナーが必要な理由
Adjust Team, Content & Insights, HQ, 2022年9月01日.
アプリマーケターの中にはモバイル計測パートナー(MMP)が必要ないと考える方もいるでしょう。しかし、こちらの調査によれば、マーケティングの改善にインサイトを十分に活用できていないと回答したマーケターは70%にのぼります。このことから、モバイルマーケティングを最適化する上で、正しい判断に必要なデータをもたらすアトリビューションの重要性は明らかです。
「アトリビューションがもたらすインサイトは不可欠」だという点は多くのマーケターにとって共通の認識ですが、このブログ記事では、アトリビューションプロバイダーやMMPが2022年のモバイルマーケティングで果たす重要な役割を見ていきましょう。
モバイルアトリビューションとは
モバイルアトリビューション(モバイル計測やアプリのアトリビューション計測とも呼ばれる)とは、ユーザーが広告を見てアプリをインストールしたかどうか、さらに、インストール後にどのような行動をとったのかを知るための技術です。
モバイルアプリ計測がもたらすインサイトは、ユーザーがモバイル広告とどのように関わったかを理解するのに欠かせません。インストールのきっかけがアプリの動画広告の場合もあれば、SNS(ソーシャルメディア)の場合もあるでしょう。この情報を特定し、記録するのがマルチタッチアトリビューションです。
モバイルアトリビューションの仕組み
モバイル アプリ アトリビューションは、Web計測とは異なります。その主な理由は、Cookie(クッキー)や画像のピクセルタグなど、Web計測では一般的な方法がモバイルアプリでは使用できない点です。結果として、Web計測では効果的な手法も、モバイル アプリ アトリビューションでは活かすことができません。
「モバイル計測パートナー」や「アトリビューションプロバイダー」、あるいは「計測ツール」のプロバイダーと呼ばれるAdjustのような企業は、マーケターにモバイル アトリビューション ツールを提供し、あらゆる種類のペイド広告を展開する広告主にアトリビューションのソリューションをお届けしています。モバイル計測パートナーの主な仕事は、アプリのインストール(およびインストール後のイベント)を流入元にアトリビュートすることです。
モバイルアトリビューションが必要な理由
では、なぜモバイル計測を第三者に依頼する必要があるのでしょうか。広告主とパブリッシャーの間でデータをやり取りすれば済むのではないでしょうか。その理由をこれから説明します。
例えば、あるアプリ(広告主)がアドネットワークのA社からトラフィックを購入し、A社がユーザーのデバイスに広告を出したとします。あるユーザーがその広告に興味を持ち、広告をクリックすると、アプリをダウンロードできるApp Storeにリダイレクトされます。そこでユーザーはアプリをモバイル端末にインストールします。ここで、モバイル計測パートナーは、広告を出したネットワーク名からクリエイティブIDまですべての情報を保存し、クリックとインストールが発生したことをA社に報告します。
アドネットワークのA社と広告主の間にインストールをアトリビュートする第三者が介在しない場合、A社は都合の良いようにインストールを主張できてしまい、第三者による客観的かつ正確なアトリビューションが行われません。例えるなら、学生に宿題の採点を自分でさせるようなものです。アトリビューションプロバイダーは、公平なデータウェアハウスであると同時に、マーケティングに関する事実に基づく、バランスのとれたインサイトを提供する信頼できるパートナーでもあるのです。
アトリビューションプロバイダーのその他の役割
MMPの主な仕事は顧客のためにコンバージョンを計測して適切にアトリビュートすることですが、ほかにも、マーケティング戦略や効果の最適化を支援するためのさまざまなサービスを提供しています。また、多くの場合、マーケティングテクノロジースタックを強化するための一連のプロダクトも提供しています。以下の機能がその例です:
- リターゲティングのためのカスタムオーディエンスのセグメント化と作成
- コホートとアプリ内エンゲージメントの計測
- アプリの詳細なユーザーデータが記録されたカスタムコールバックの受信
- ディープリンクの利用と計測
- データセットの結合による広告費用の最適化
- 不正防止機能で広告予算を守り、正確なデータを保持
モバイル計測プロバイダー(MMP)を利用する10のメリット
シングルチャネルのマーケターであっても、モバイル アトリビューション プロバイダーを利用することには数え切れないメリットがあります。その中でも特に注目すべき10のメリットを紹介します。
- モバイル広告について常に公平で一貫したデータが得られる: 広告を提供または販売する側が、アトリビューションデータを100%客観的に計測するのは不可能です。一方、パブリッシャーから提供されるデータだけに頼ると、アドネットワークによってインストールのカウント条件が異なる(最終的には広告予算も異なる)ため、データの乖離が生じてしまいます。これは特に複数のプラットフォームでキャンペーンを展開する場合に問題になります。
- マーケティングの信頼性を向上できる: 多くの場合、アトリビューションプロバイダーは広告主が設定したパフォーマンス計測の基準を適用する責任を担います。例えば、広告に対するユーザーの最後のエンゲージメントがアプリインストールの数週間前であったにもかかわらず、アドネットワーク側がそのインストールを主張する場合があるかもしれません。すべてのインストールを一貫した方法で正しく計測することは、アトリビューションプロバイダーの重要な仕事の1つです。
- 正確なアトリビューションを提供: Adjustが計測するエンゲージメントはすべて、ウォーターフォールモデル(アトリビューションウォーターフォール)によってアトリビュートされます。Adjustのアトリビューションメソッドは、透明性がありカスタマイズが可能で、高い正確性を誇ります。
- モバイル計測のスペシャリスト: アトリビューションこそがAdjustの本業です。これまで何年もかけて、キャンペーン広告のパフォーマンスを計測し1つの管理画面でわかりやすく表示する方法を洗練させてきました。Datascapeでは、1つの管理画面ですばやく簡単にデータにアクセスできます。わかりやすい管理画面でユーザー行動に関する詳細なインサイトが得られ、より迅速でスマートな意思決定を可能にします。
- 共有するデータの範囲を管理できる: Adjustはプライバシーにも配慮し、どのパートナーと連携している場合でも、お客様のデータを安全に保つために役立つツールを提供しています。オーディエンスビルダーを使用すれば、独自のセグメントを構築できます。リターゲットしたいデバイスIDを検索して、そのリスト(のみ)を連携するパートナーに送信できるほか、残りのデータを非公開に設定することが可能です。
- 不正対策を任せられる: Adjustのアドフラウド防止機能では、一般的なモバイルアドフラウドによる不正なインストールを防止できます。これは、不正を積極的に防止する業界唯一のソリューションです。そのため、オーガニックのトラフィックに不要な料金が発生することがなく、実際のユーザーのみを支払い対象にすることができます。
- データを統合できる: Adjustを利用すれば、すべてのデータを1ヶ所にまとめられます。ソースが異なっていても同じユーザーであれば1人とみなされるため、料金を二重に支払わずに済みます。Adjustにより、アトリビューションのルールと基準が統一され、すべてのローデータに簡単にアクセスできます。
- ルールを自分で決められる: キャンペーンの目標に合わせてアトリビューション期間を自由に変えることができます。レポートのタイムゾーンを活動拠点に合わせたい場合にも、簡単に切り替えが可能です。キャンペーンウィザードを利用すれば、キャンペーンごとにアドグループレベルまで詳細にロジックを管理できます。リダイレクトも、コールバックも、ディープリンクも、管理画面からすばやく調整できます。
- 必要に応じて規模を拡大できる: マーケティングが軌道に乗ってくると、多くの場合、シングルネットワークだけではリーチの拡大に不十分です。Adjustを利用すれば、新しいネットワークの設定をいつでも試すことができます。Adjustが提携する3,000以上のパートナーなら、数クリックで連携の設定が可能です。
- リアルタイムのデータが得られる: 特別なイベントに際して入札が必要なアプリや状況の変化にすばやく対応する必要があるマーケターにとって、リアルタイムデータは極めて重要です。多くのモバイル計測パートナーと違い、Adjustなら、マーケティングデータを必要なときにリアルタイムで入手できます。
Adjustがモバイルアトリビューションでアプリを成長させる方法と、iOS 14.5以降のモバイル計測について詳しくご覧ください。
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