AdjustのUX:クロスファンクショナルチームによる製品開発
Katie Madding, CPO, Adjust, 2021年1月22日.
Adjustでは、お客様のアプリの成長をサポートするだけでなく、Adjustの製品を有意義に活用していただきたいと考えています。この考え方を基に、Adjustは部門横断(クロスファンクショナル)型のコラボレーションを開発プロセスの中核に据え、常にユーザーエクスペリエンスの向上を図っています。部門や専門性の境界を越えて取り組むことで、お客様が直面するさまざまな問題に対処し、より優れたUXソリューションを提供することが可能になります。
今回は、Adjust製品をご利用のお客様の体験がどう形成されているかを知っていただけますよう、Adjustが注力している部門横断型アプローチについてご紹介します。AdjustにおけるUXの定義、部門を越えて取り組んだプロジェクトの例、iOS 14の新たなプライバシー方針に対応するためのサポート内容などについて取り上げます。
Adjustの製品開発プロセスは常に進化しています。そこで、Adjustの新機能に関するお客様のご意見とご感想をぜひご共有ください。こちらのフォーム* に登録いただきましたら、AdjustのUXに関するアンケートをお送りします。お客様のご意見は、Adjust管理画面のエクスペリエンスを向上させ、ニーズにより的確に対応するための取り組みに活用いたします。
*現在上記のご登録は英語にて受け付けておりますが、機能に関するお問い合わせやご要望は引き続き日本オフィスの担当者が日本語で承ります。営業担当や専任アカウントマネージャー、もしくはこちらまでご連絡ください。
AdjustのUX
お客様が抱える問題に効果的に対処できる経験豊富なUXチームを構築することは、Adjustの核となるミッションの1つです。Adjustは、業界のニーズやリクエストに対応しつつ、価値があり便利で使いやすいソリューションを提供することを目指しています。それを達成するため、AdjustはUXを戦略の中心に据えました。
優れたUXを提供する企業とは、UXに関する調査とUX・UIデザインを製品開発のライフサイクルに取り入れることができる企業のことです。Adjustでは、UXリサーチチームとプロダクトデザインチームが協力して新機能のリリースと改善に取り組んでいます。AdjustのUXリサーチャーは、管理画面の利用に関わる問題を発見し分類する作業を行います。これはユーザーのフィードバックに耳を傾け、既存の考えに疑問を投げかけることで可能となります。定量的かつ定性的な調査方法を用いて、UX調査チームはデザインに関する意思決定を行い、プロダクト戦略の全体を指揮します。さらにAdjustのリサーチャーは、その新しいデザインが使いやすく最適化されており、スムーズに使用できることを徹底して調査します。
Adjustのプロダクトデザイナーは、ユーザーが直面する問題を概念的に解決します。アイディアをモックアップやプロトタイプという形にするとともに、それが技術的に可能かどうかのバランス調整を行うのです。さらに、コンポーネントの見た目の美しさも重要です。デザインが業界の標準に則していると同時に、Adjustのデザインシステムに合致したものであることを確認します。
部門横断型コラボレーションの重要性
Adjustにはさまざまな市場や地域に属するお客様がおり、それぞれが抱える問題やニーズは多種多様です。そのため、ソリューションを見つけるのに困難を伴う場合もあります。そこで重要となるのが、部門を越えたコラボレーションです。エンジニアリング技術を提案し、それが計画どおりに開発および提供されるには、部門を越えた協力が不可欠です。Adjustにはプロセスの段階ごとに専門家を配置しているため、優れたコラボレーションが可能です。
問題を発見する段階では、UXリサーチャーがユーザーのニーズや問題を見つけ出し、そこから構成や分類が行われます。この調査で得たインサイトはプロダクトデザイナーに共有され、アイディアが形になり、概念化されます。プロダクトマネージャーはソリューションの開発の監督と指揮を担当し、形になったアイディアを精査し、製品のビジョンと戦略に問題がないことを確認します。さらに、開発者からの技術的情報に基づいて、ソリューションのすべての側面に優先順位を付けます。
プロセスの次の段階では、リサーチャーが初期のプロトタイプの使いやすさをテストし、その結果を受け取ったデザイナーが改善点をデザインに反映させます。デザイナーはそれから開発者と協働して、技術的な制約やデザインに影響を与える要件について理解を深めます。その後、品質保証テスト担当者が、ソフトウェアにバグがないことを確認します。
最後に、プロダクトコンテンツの戦略担当者がすべてのコンテンツとローカリゼーションを管理し、マーケティングチームと協力して、新しいソリューションをお客様に提供します。ソリューションのリリース後は、お客様のご利用状況やリリースが成功したかどうかをUXリサーチャーが評価し、学習、成長、継続のサイクルへとつながります。
部門横断型コラボレーションの例:オプトインプロジェクト
Adjustでは、AppleがiOS 14の新しいプライバシー方針を発表した昨年6月にも、部門横断型プロジェクトを実施しました。IDFAオプトインの要件がアプリ開発者に多大な影響をもたらすことを受けて、Adjustはお客様が強固なUX戦略を構築する手法の調査を迅速に開始しました。戦略の構築には技術的な制約が伴うとともに、製品に関わる企業独自の要件も考慮する必要がありました。
Adjustは従来の枠にとらわれないアプローチをとり、iOS 14のユーザーオプトインに関するUX戦略の構築方法をお客様にご提案するため、プロダクトマネジメントから、プロダクトコンテンツ戦略、UX調査およびテクニカルソリューションまで、各関係部門のチームメンバーで構成されたクロス ファンクショナル チームを設置しました。そして、お客様が抱える問題を時間をかけて理解し、自らの問題として取り組みました。
英語圏のお客様を中心に行ったミーティングにはチーム全体が出席していたため、あらゆる専門的な質問にも回答することができました。ソリューションスペシャリストが技術的な問題や制約に対処し、UXリサーチャーがABテストを実施、プロダクトマネージャーとプロダクトコンテンツ戦略担当は、それらの技術的制約や不明点がユーザーフローとインターフェイスレベルの両方において、お客様の現在のUX戦略にどう影響するかを説明しました。
お客様からは非常に好意的なフィードバックをいただいており、Adjustが真のパートナーとして有益なユーザーオプトイン戦略をテストし構築できたことを非常に嬉しく思います。Adjustがご提案させていただいた内容の一部は、最新のEbook「iOS 14におけるモバイル広告:ユーザーオプトイン確保のためのマーケター向けガイド」(現在英語のみ)でもご覧いただけます。ご興味のある方はぜひご一読ください。この他にも、ATTとSKAdNetworkをサポートする業界初のiOS 14対応SDK、ダイナミックなconversion value設定とローデータエクスポートを備えたSKAdNetworkベータ版の公開、SKAdNetwork KPIのフルレポートとデータの視覚化など、技術面に関するこれまでのブログ記事も併せてご覧ください。
Adjustが学んだこと
2020年6月にiOS14が発表されてから、多くのお客様と協議し、戦略構築に取り組ませていただいたことで、お客様に満足いただけるソリューションを提供するには部門横断型コラボレーションが大きな価値をもたらすことが分かりました。
さらに、このプロセスを通して得たもう1つの利点は、お客様の日常業務とプロセスに関わらせていただいたことで、これまで以上に強固な関係を築けたことです。私たちはお客様に対する理解をより深めることができ、プロダクトデザインをより高度なレベルへと向上させることができました。
現時点ではいまだ業界には多くの不明点がありますが、Adjustは今後も引き続き実践的なサポートに取り組み、お客様が今後の変化に効果的かつスムーズに対応いただけるよう支援します。iOS 14やユーザーオプトイン確保の方法に関するアドバイスやサポートをご希望の方は、専任のカスタマーサクセスマネージャーにお問い合わせください。リサーチチームとのミーティングを設定させていただきます。
上記でも触れましたユーザーアンケートにご協力いただける方は、こちらよりご登録をお願いいたします。皆様からのご提案は、Adjust管理画面のエクスペリエンスを向上し強化するために活用させていただきます。よりお客様のニーズに合致するサービスを提供するためご協力をお願いいたします。
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